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  • 執筆者の写真雅 -masa-

音叉セラピストの見た音の風景 vol.7 /音楽療法の祖ピタゴラスの音律

みなさんが普通に使っているドレミファソラシド、これについて考察します。


まず、今現在CDやテレビから流れてくるドレミファソラシド、この音律の基礎を作ったのは古代ギリシャの数学者、自然哲学者ピタゴラスではないかといわれています。


ピタゴラスは町中を歩いていた時、鍛冶職人が金槌で金属をたたく音に、響き合うものとそうでないものがあることに気付きます。

そこで、ピタゴラスは一弦琴と呼ばれる弦楽器を用いて実験します。弦の長さや張力を変えながら実験を行った結果、特定の整数比によって音程が調和することに気付きます。


また、ピタゴラスは数学者であり、彼は音楽の現象に対して数学的なアプローチを取ります。弦の長さや比率を数学的に表現し、音の高さとの関係性を理論的に説明しようとしました。


この数学と音楽を結びつける試みは、後の音楽理論の発展に大きな影響を与え、これが後にピタゴラス音律として知られる調律法の基礎となりました。




・音律


本来、音は連続して変化し続けるものなので、無限に存在しています。

なので、皆で音楽を演奏するときや楽譜にメロディーを記すときなど、共通のルールが必要になります。

「ド」の音をある音の高さに決めたとき「ミ」の音はこの高さになります、というような感じですね。


また、音の高さは音の周波数のよって決まるため、大まかには、音律はその音の周波数の取り決め方と捉えることができます。


周波数とは、音の波のゆらゆら具合を表す数字で、一定時間に何回揺れるかを表した数字です。

たとえば、1秒間に1回揺れる波は1㎐、1秒間に5回揺れる波は5hzになります。



60㎐だとこんな感じ



ピアノの鍵盤を思い浮かべてください。

白い鍵盤と黒い鍵盤が規則正しく並んでいますね。

1オクターブというと、「ドから次のドまで」をイメージする方が多いでしょう。

実は、その「ド」と「次のド」には「ある音を基準として、周波数が2倍になる音」という定義があります。

60㎐の1オクターブ上の音は120㎐ということです。





その間に、7つの白鍵と5つの黒鍵があります。

1オクターブに含まれる音の数は12です。


その音の上がり方はらせん階段によく似ています。

らせん階段を真上、もしくは真下から見ると、12段で1回、ひと回りする円のように見えます。

ドの段の真上・真下にはずっとドの段が連なり、階段を1段上がれば、今度はドの#の段(ドの半音上の音に対応)が真上・真下に連なっています。

1段上がるたびに確実に音は高くなりますが、12段上がると、さっきと同じ音の段に来ます。


・平均律とピタゴラス音律


今現在、テレビやネットから流れてくる音楽には平均律という音律のルールが一般的に使われています。平均律は16~17世紀以降から現在まで、音楽の歴史の中では新しい音律です。


平均律の特徴は、オクターブ内の12音を均等な周波数の比で分割します。

音の高さが半音上がるごとに周波数は2の12乗根倍(約1.0595倍)になります。これを12回繰り返すと元の周波数の2倍、つまり1オクターブ上の音になります。



それに対してピタゴラス音律は、基準音から完全5度上、完全5度下、そして、その音からまた完全5度上、完全5度下と追いかけるように各音の周波数を決めていきます。


ここでいう完全5度とは、基準音ともうひとつの音の周波数の比が2:3となる周波数の音です。


例えば、「ド」を基準として完全5度上を順に追いかけていくと、「ソ」、「レ」、「ラ」、「ミ」、「シ」、「ファ#」の順に音が決まります。

また「ド」を基準に完全5度下を追いかけていくと、「ファ」、「シ♭」、「ミ♭」、「ラ♭」、「レ♭」、「ソ♭」となります。

ここで、「ファ#」と「ソ♭」は異名同音であり、平均律においては同じ周波数を持ちますが、この音階の作り方では微妙な差が生まれます。

この誤差はピタゴラスコンマなどと呼ばれています。


「ド」を基準音にした各音の周波数比


この音階ができたピタゴラスの時代の音楽は、伴奏を伴わないモノフォニーが主流だったことを考えると、あまり演奏に支障はなかったのかもしれません。

この後、ポリフォニーの音楽へと多様性が広がる過程で、純正律など、この誤差を補う様々な音律が生まれていきます。


ところで、これは筆者の個人的な思いですが、時の流れもピタゴラスのコンマ同様で、1日24時間ぴったりではないですよね。

こういうのって、想像が広がってさらに探求心がくすぐられてしまいますね。







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